前々からとっても気になっていた地雷グリコ。
その文庫本版が2026年6月16日に発売されました。
正直僕は発売日までは把握していなかったんですけど、たまたま本屋で物色していた時に発見。
まだ読んでいなかったこともあり、迷わず購入し、読みました!
あらすじ
主人公は、女子高校生の射守矢真兎(いもりや・まと)。
一見すると普通の女子高生ですが、彼女には「勝負事にめっぽう強い」という特技があります。
そんな真兎が友人の鉱田とともに巻き込まれていくのが、誰もが子どもの頃に遊んだゲームをベースにした、ちょっと変わった勝負の数々。
たとえば表題作の「地雷グリコ」は、誰もが知っている「じゃんけんグリコ」がベース。
階段を上っていくという基本ルールに、「相手が階段のどこかに地雷を仕掛けている」というルールが追加されます。地雷を踏めば大きなペナルティを受けるため、
「相手はどこに地雷を仕掛けたのか?」
「相手は自分がどこを狙うと思っているのか?」
という、何重もの読み合いが繰り広げられます。
さらに物語では、
- 坊主衰弱……坊主めくり+神経衰弱
- 自由律ジャンケン……自分で新しい「手」を作れるじゃんけん
- だるまさんがかぞえた……歩数とかけ声の文字数をめぐる駆け引き
- フォールーム・ポーカー……独自ルールのポーカー
といったゲームが登場します。
そして真兎は、ただゲームに勝つだけではありません。
「なぜ彼女は、そこまでして勝負に勝たなければならないのか?」
物語が進むにつれて、真兎が抱えている事情や、彼女が勝負にこだわる理由も少しずつ明らかになっていきます。
著者の紹介
『地雷グリコ』の著者は、ミステリー作家の青崎有吾(あおさき・ゆうご)さんです。
青崎有吾さんは、2012年に『体育館の殺人』で第22回鮎川哲也賞を受賞し、作家デビュー。
高校生探偵・裏染天馬が活躍する「裏染天馬シリーズ」など、本格ミステリーを中心に数多くの作品を発表してきました。
この作品の面白さ
『地雷グリコ』の最大の魅力は、ルールそのものを利用した頭脳戦です。
単純な「相手の心理を読む」だけではなく、
ルールを理解する → 相手の思考を読む → 相手がどう読むかを読む → その裏をかく
という、非常に高度な駆け引きが展開されます。
しかも、ベースになっているのが子どもの遊びなので、複雑なゲーム小説なのに意外と読みやすい作品です。
「ライアーゲーム」「カイジ」「賭博黙示録」などの心理戦が好きな人には特におすすめですが、ギャンブルそのものよりも「論理的な謎解き」が好きな人にもかなり刺さる作品だと思います。
読んでみた感想
この物語で行う様々な”ちょっと変わったゲーム”。
基盤となっているゲームはいたって普通のゲームで、グリコや坊主めくり、ジャンケンなどなど。
もしかしたら坊主めくりはあまりやったことない人も多いかもしれないですけどね。
でも僕は昔おばあちゃんとたくさんやった思い出があるので、僕にとってはどストライクなゲームでした!
期待を持って読み始めて2ページほど、正直出だしは話がよく分からなかったです。
まあ話も始まったばかりなので当然といえば当然ですけども、いろんなワードを読むたびに
「決勝?何か大会でも出ているの?介添人?何の話なんだ?」
と最初は疑問いっぱいで読み進めました。
よくある、
”この後この展開になります!”
みたいな物語冒頭に出てくるやつですね。
その物語の背景をまったく知らない状態で読み始めたから混乱したのだと思います。
僕みたいに物語をよく知らない人は、しっかりあらすじを読んでからの方がいいかもしれないですね。
でも更に数ページ読み進めたらしっかりと話を理解することができました。
そこからは話に入り込み、まさしく僕が期待していたようなお話に。
「誰もが知っているゲームから少しルールをいじるだけで、こんなに奥深くなるとは…」
そう思いつつ、実際に僕もゲームをしているかのように考えながら読んでいました。
主人公もそのオリジナルルールの穴を見つけたりして戦うのですが、僕が読んでいて思いつかなかったような穴を突いてくるので、著者さんさすがだな〜と感心しました。
あとこのお話の面白いところって、基本となるゲームはみんなが知っているゲームだということ。
だからみんな、多少いじっているとはいえゲームのルール自体は何となく理解できると思います。
そこからどうやって勝つのかっていう部分はなかなか考え込まれたロジックの話になってくるので難しい部分ではありますが、やっぱりそういうロジックの部分が面白いですよね。
やろうと思えば自分たちで再現して遊ぶことができるのも面白いポイント。
きっと僕はやりませんが。
ただそのロジックの部分で少し気になる箇所があったのは若干の残念ポイント。
「ん?こうしてた方がよかったんじゃないのか?」
と感じる場面も。
でも物語である以上しょうがない部分もあるとは思います。
どうしても盛り上がるようにしたいはずですし。
とはいえこういったゲームを思いつくところが著者さんすごいな〜って思います。

僕なら絶対に思いつかない…
少し厳しいことは書きましたが、全体を通してとても面白かったです!!
特にラスボス戦は良かったなって思います。
ラスボスの最強感、絶望感は読んでいてヒシヒシと伝わってきて、とても緊張感がありました。
これまでに出てきた描写から、主人公はどんな抜け穴を見つけてくるのだろうと考えて読んでいましたが、最後までまったく分からなかったです!
そして最後に解説が入り、
「うわ、やられた〜」
ってなりました笑
こういう予想を裏切られた時って本当に面白いですよね。
物語全体としてはとても面白かったですし、正しく期待通りの本でした!


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